豚の角煮やチャーシューなど、こってり系の煮込み料理のレシピを見てみると、「ネギの青い部分を入れて煮込む」と書かれていることがよくあります。
このネギの青い部分は、普段の料理ではあまり使わず、つい捨ててしまいがちかもしれません。
でも、実は青い部分にもきちんと意味があり、風味づけなどの大切な役割をしているのです。
「青い部分がなければ料理が完成しないの?」と不安になる人もいるかもしれませんが、そんな心配はいりません。
たしかに、ネギの青い部分があると便利ですが、絶対に必要というわけではありません。
なくても、おいしく仕上げる方法はたくさんありますし、代わりになる食材もいくつかあります。
この記事では、ネギの青い部分がないときの対処法や、なぜその部分を使うのかという理由まで、わかりやすく解説していきます。
以下の2つのポイントに注目して読み進めてください。
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ネギの青い部分がないときの代用品について
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ネギの青い部分を入れることで得られる効果とは?
角煮でネギの青い部分がないときの代用品まとめ
豚の角煮や煮豚などの煮込み料理では、ネギの青い部分を一緒に入れて煮るレシピがよく見られます。
この青い部分は香りづけや臭み消しとして役立ちますが、家にないこともありますよね。
そんなときでも心配はいりません。
実は他の食材でじゅうぶん代用ができますし、味わいもそれぞれ個性があって楽しめます。
ここではネギの青い部分がないときの代用品としておすすめの食材を4つ紹介します。
それぞれの特徴や使い方も一緒に見ていきましょう。
代用品 | 特徴やポイント |
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玉ねぎ | ネギと同じ仲間で自然な甘みがある。手軽に手に入りやすく、切らずに入れてもOK |
ネギの白い部分 | 同じネギなので風味も◎。煮崩れやすいが甘みが出ておいしい仕上がりになる |
セロリ | 香りが強くクセがあるが、香味づけには便利。茎も葉も使える |
生姜 | 食欲をそそる香り。できれば生スライスが◎。チューブやおろしは控えめに使うのがコツ |
玉ねぎ
ネギの青い部分の代わりとして、まずおすすめなのが「玉ねぎ」です。
玉ねぎは多くの家庭で常備されていて、使い勝手も抜群の野菜ですよね。
ネギと同じ「ネギ属」の植物なので、風味も似ており、煮込むことで甘みが出て、料理全体にやさしい味わいを与えてくれます。
使うときは、1/2個くらいをそのまま入れてもOKです。
切らずにそのまま鍋に入れることで、煮崩れを防ぎつつ、じんわりと甘さや香りがしみ出してきます。
冷蔵庫にいつも入っている食材なので、「ネギがない!」と焦ったときの強い味方です。
ネギの白い部分
ネギの白い部分も、青い部分の代用品としてじゅうぶん使えます。
同じネギですので、風味や成分はほとんど変わりません。
ただし白い部分は、長く煮込むと柔らかくトロトロになってしまうため、見た目や食感は少し違ってきます。
その分、やさしい甘みが出て、料理全体に深みが加わります。
本来は炒め物や薬味などで使うことが多い白ネギですが、あえて煮込みに使ってみるのもおすすめです。
見た目が崩れても、味にしっかり貢献してくれるので、ぜひ試してみてください。
セロリ
少し意外に思われるかもしれませんが、セロリもネギの代用品として使える野菜のひとつです。
セロリには強い香りがあり、それが苦手という人もいますが、風味づけにはとても優秀な食材です。
茎の部分はしっかりしていて煮崩れしにくく、香りをしっかり残してくれます。
葉の部分も使えますので、「茎はサラダに、葉は煮物に」といった使い分けもできますよ。
ただし、「いつも通りの味」を期待している場合は、セロリの香りがちょっと強く出すぎることもあります。
そのため、少量から試すのが安心です。
生姜
ネギの青い部分の代わりとして、香味野菜の代表「生姜」もおすすめです。
特にスライスした生の生姜を使うと、角煮やチャーシューにぴったりな香りが広がります。
すりおろした生姜やチューブタイプでも使えますが、入れすぎると風味が強くなりすぎてしまうことがあります。
使うときは、量を調節して加えるのがポイントです。
料理全体のバランスをとるためにも、生姜は「入れすぎないこと」が大切です。
できればスライスしたものを、煮込みの最初に入れて使いましょう。
ネギの青い部分を使う意味とは?
ネギの青い部分を煮込み料理に入れるのは、臭みを取るという理由が大きいです。
とくに、豚肉や鶏肉などの脂が多いお肉は、火を通すと特有のにおいが出ることがあります。
でも、最近のお肉はとても新鮮で、臭みが少ないこともありますよね。
そのため、ネギの青い部分を使わなくても、下ゆでするだけで気にならない場合もあります。
それでも、ネギの青い部分を入れることで、香りが良くなり、煮汁にもコクが出るんです。
食欲をそそる香りをつけたいときや、風味を足したいときには、ぜひ入れてみてください。
料理がひと味アップしますし、無駄にもなりません。
なぜ臭み消しにネギの青い部分が選ばれたのか?
ネギの青い部分は、昔から「捨てる場所」と思われがちでした。
とくに関東地方では、青い部分は硬くて食べにくいという理由から、あまり調理には使われてこなかったそうです。
でも、せっかくの食材を捨てるのはもったいないですよね。
そこで、「どうせなら臭み取りに使ってみよう」という考えが広がったのです。
ネギには強い香り成分があり、煮込むことでお肉のにおいをやわらげてくれます。
さらに、加熱することで柔らかくなり、スープなどに入れても美味しくいただけます。
香味野菜としては、セロリや生姜などもありますが、それらを毎回そろえるのはちょっと大変ですよね。
ネギの青い部分なら、すでに手元にあることも多く、手軽に使えるのが魅力です。
今では、料理の香りづけやうま味出しに、青い部分を上手に活用する人も増えています。
茹で汁とネギの青い部分で作るスープ!おすすめレシピ
豚の角煮などを作ったあとに残る、ネギの青い部分とゆで汁。
そのまま捨てるのは、もったいないと思いませんか?
実は、このゆで汁とネギを使って、簡単で美味しいスープが作れるんです。
今回は「トマトと卵のスープ」の作り方をご紹介します。
私もよく作るお気に入りのレシピです。ぜひ試してみてくださいね!
トマトと卵のスープ:作り方
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お鍋にゆで汁2カップを入れ、酒大さじ1と1/2、しょうゆ・塩各小さじ1を加えて火にかけます。
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次に、トマト1個(乱切り)と、煮込みで使ったネギの青い部分を入れて軽く煮ます。
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沸騰したら、溶き卵1個分をゆっくり回し入れます。
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卵がふんわり固まったら、完成です!
ネギのうま味が溶け込んだゆで汁を使うので、だしを入れなくても十分においしいですよ。
トロトロになったネギが、甘くてクセになる美味しさです♪
角煮にネギの青い部分がない時の裏ワザ!代用品と活用法のまとめ
ネギの青い部分がなくても、他の野菜で十分に代用できます。
それに、最近のお肉はあまり臭みもないので、下ゆでだけでも問題ないことが多いです。
それでも、ネギの青い部分を入れると香りが増して、料理がワンランク上になります。
手元にあるなら、ぜひ加えてみましょう。
また、煮込みに使ったネギも食べられます。スープにして無駄なく美味しく楽しんでください。
ネギの青い部分は、捨てるよりも「使い切る」ほうが断然おトクですよ♪